久しぶりのアップとなります。
今回は仕事中に触れたとある用語に関するお話です。
そのとある用語とは、
"適応"と"適用"
です。
語感からも使い分けが難しいのかなと思いますが、似ている用語で、紛らわしいですよね。
私はこれらの用語に対して、
-
【適応】条件や環境にあうか。またそれらにあわせること。→自発的なイメージ【適用】ある事柄に対して条件等をあてはめること。→受け身的なイメージ
と解釈しています。
ところで、"適応"と"適用"は、医療用語としても用いられているのはご存知でしょうか?
こちらもまたややこしいので、その使い分けについて少しご紹介したいと思います。
適応(てきおう)とは
まず適応です。
これは、医薬品等を用いた治療に疾患・疾病が対応しているのか?を指す用語になります。
もっぱら、国から承認された範囲内で医薬品等を用いることを適応があるといいます。
逆に、承認された範囲外で医薬品等を用いることを適応がない・適応外といいます。
ところでインフルエンザがかなり流行ってきていますが、こちらを例にすると、
医薬品〇〇の適応症は、インフルエンザA型・B型感染症だ。
のような形で使います。
その他、医薬品に新しい効能・効果が追加された場合に、適応追加・適応拡大なんて使い方もします。
適用(てきよう)とは
もう一方の適用ですが、
こちらは特定の医薬品等を用いることが、公的医療保険(以下、健康保険等)の給付の対象となるか?を指す用語になります。
例えば、
この治療は、保険適用となりますので3割負担で結構です。
保険が適用されません(保険適用外診療)ので、全額自費となります。
のような形で使います。
医療用医薬品に関しては適応の範囲内で用いる限り保険適用となるのですが、適応の範囲内で用いても保険適用とならない医療用医薬品があるのはご存知でしょうか?
それは、薬価未収載品と呼ばれる医療用医薬品で、ワクチンや避妊薬・ED治療薬・薄毛治療薬などが該当します。
インフルエンザワクチンの接種を受けられた方もいらっしゃると思いますが、費用は自費(保険適用外)でしたよね。
ワクチン💉の一部は公費負担で費用💰がかからないものもありますが、原則として薬価がない医療用医薬品(=薬価未収載品)は保険適用外となります。
まとめ
それでは、まとめです。
【医療用語としての適応】
医薬品等を用いた治療の対象となるか
→治療に関する用語
【医療用語としての適用】
健康保険等の給付の対象となるか
→支払いに関する用語
なんとなくイメージできたでしょうか?
口頭だとそこまで気にはならないと思いますが、文字で表現する場合は適切な用語を使いたいものですね👍
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