社労士試験の思ひ出【番外編①】=労一・社一の解き方=
今回は番外編ということで、
対応に苦労する方が多いと思われる労一・社一の"選択式"問題について、どう解いたのか、受験当時を振り返ってみたいと思います。
なお選択式は、各科目につき原則5問中3問正答しなければならない結構シビアな内容となっています。
第52回(令和2年度)
まずは、合格する一つ前の回、第52回(令和2年度)からです。
ちなみに成績はこの通りでした。
※残念ながらこの回では別の科目で1点足らず、不合格でした😭
また当時の問題用紙を引っ張り出してきましたのでお見苦しいですが、参考までにお示しします。
▶︎労一・選択式
▶︎社一・選択式
社一・選択式
社一については、A・B以外はおそらく殆どの社労士受験対策テキストに掲載されている内容かと思いますので、しっかり勉強している方であれば、C〜Eで3点もぎ取れるんじゃないかと思います。
A・Bの社会保障費に関しては、こちらの記事でご紹介していた通りです。
社会保障の費用… - 薬事とか労務とか、たまに■も。。。
年金が1番多いことは知っていましたのでBは対応できたのですが、社会保障費の総額は知らなかったたためAは不正解でした。
空欄【A】
医療・介護で50〜60兆円ほど
年金は60兆円ほど
その他10兆円ほど
→合計約130兆円
→「⑮140兆」を選択
→不正解(「⑭120兆」が正解)
労一・選択式
もう一方の労一は前例がない設問で、社労士受験界隈では話題となりました。
なんと5問全てが統計調査に関する内容で、しかも統計調査の調査名を答えさせるという奇問?でした。
統計調査については、TAC出版の『みんなが欲しかった! 社労士の問題集』で見たことはあったのですが、はっきりとは覚えておらず、問題文と選択肢を見比べながら解答することになりました。
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問題文1 我が国の労働の実態を知る上で、政府が発表している統計が有用である。2 労働時間の実態を知るには、【 D 】や【 E】、毎月勤労統計調査がある。【 D 】と【 E 】は世帯及びその世帯員を対象として実施される調査であり、毎月勤労統計調査は事業所を対象として実施される調査である。【 D 】は毎月実施されており、就業状態については、15歳以上人口について、毎月の末日に終わる1週間(ただし、12月は20日から26日までの1週間)の状態を調査している。【 E 】は、国民の就業の状態を調べるために、昭和57年以降は5年ごとに実施されており、有業者については、1週間当たりの就業時間が調査項目に含まれている。選択肢
空欄【A】
年齢階級別の離職率
→目ぼしい選択肢は、
⑦雇用動向調査
⑨就業構造基本調査
→年齢階級から「⑨就業構造基本調査」を選択
→不正解(「⑦雇用動向調査」が正解)
第53回(令和3年度)
次は、合格を勝ち取った第53回(令和3年度)です。
ちなみに成績はこの通りでした。
また同様に当時の問題用紙を引っ張り出してきました。
▶︎労一・選択式
▶︎社一・選択式
社一・選択式
社一については、第52回と同じように社労士受験対策テキストでしっかり勉強していれば、3点は問題なく取れると思います。
私は、C・Dが少し自信がなかったため解答に?を付けていますが、それ以外は対応できたのでこの科目はクリアとみなしていました。
労一・選択式
もう一方の労一ですが、これまた物議を醸し出す内容でした。
あまりにも正答率が悪く、5問中1問正答で合格基準クリア⁉️とされたのです。
えっ?1問でいいの??そんなのアリ???
と当時はなんとも言えない気持ちになりました。
それほど不適切な内容だったのだと思いますが、私は何とか3点もぎ取ることができました。
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問題文1 労働施策総合推進法は、労働者の募集・採用の際に、原則として、年齢制限を禁止しているが、例外事由の一つとして、就職氷河期世代(【 A 】)の不安定就労者・無業者に限定した募集・採用を可能にしている。2 生涯現役社会の実現に向けた環境を整備するため、65歳以降の定年延長や66歳以降の継続雇用延長、高年齢者の雇用管理制度の整備や定年年齢未満である高年齢の有期契約労働者の無期雇用への転換を行う事業主に対して、「【 B 】」を支給している。
また、【 C 】において高年齢退職予定者の情報を登録して、その能力の活用を希望する事業者に対してこれを紹介する高年齢退職予定者キャリア人材バンク事業を実施している。
一方、働きたい高年齢求職者の再就職支援のため、全国の主要なハローワークに「生涯現役支援窓口」を設置し、特に65歳以上の高年齢求職者に対して職業生活の再設計に係る支援や支援チームによる就労支援を重点的に行っている。
ハローワーク等の紹介により60歳以上の高年齢者等を雇い入れた事業主に対しては、「 【 D 】」を支給し、高年齢者の就職を促進している。
既存の企業による雇用の拡大だけでなく、起業によって中高年齢者等の雇用を創出していくことも重要である。
そのため、中高年齢者等(【 E 】)が起業を行う際に、従業員の募集・採用や教育訓練経費の一部を「中途採用等支援助成金(生涯現役起業支援コース)」により助成している。選択肢【A】①25 歳以上 50 歳未満②30 歳以上 60 歳未満③35 歳以上 50 歳未満④35 歳以上 55 歳未満選択肢【B】①65 歳超雇用推進助成金②キャリアアップ助成金③高年齢労働者処遇改善促進助成金④産業雇用安定助成金選択肢【C】①(公財)産業雇用安定センター②職業能力開発促進センター選択肢【D】①高年齢者雇用継続助成金②人材開発支援助成金③人材確保等支援助成金選択肢【E】①40 歳以上②45 歳以上③50 歳以上④55 歳以上
空欄【A】
→自分もその世代
→中学卒業(15歳)〜大学院後期課程卒業(27歳)と社会人スタートの年齢の幅がかなり大きい(12歳)
→±50%ぐらいないとカバーしきれないのでは?
→「④35 歳以上 55 歳未満」を選択
→正解
まとめ
第52回と第53回の労一・選択式を中心に当時を振り返ってみましたが、いかがでしたでしょうか?
以前、ご紹介した「フェルミ推定」のように、うまく自分の中の知識と問題文や選択肢から推定できれば、全く知らない内容であったとしてもある程度は点数を確保できることをお示しできたのかなと思います。
もちろんラッキーもあるとは思いますが…
難問に挑む - 薬事とか労務とか、たまに■も。。。
答えを知っていればそれに越したことはないのですが、こういったテクニックも一つの武器として是非試験に備えて頂きたいと思います。
第54回では、ベーシックな正統派の内容での出題となりましたが、第55回はどうなるのでしょうか??
本当に受験生の方がしっかり実力を発揮できる内容であることをお祈りしておりますp(^_^)q
長文になりましたが、【番外編】お付き合い頂きありがとうございます。
また、次回も宜しくお願い致します。
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