「温感」って温まるの?【その①】

仕事で製薬メーカーさんからの案内文をチェック🔍していたら、次のような案内を見つけました。

医療用医薬品(病院や調剤薬局で入手できるお薬のことです。医薬品の分類についてはまた別の機会にまとめたいと思います👍)の『フェルビナクパップ70mg「タイホウ」』が、在庫消尽限りで販売終了になってしまうそうです‼️
 
フェルビナクパップはいくつかのメーカーさんから出ていますが、唯一の温感タイプであった「タイホウ」が販売終了となってしまうということで、メーカーさんの都合もあると思いますが、大変残念です(T-T)
 

湿布の種類

 

ところで、痛み止めの湿布(パップ剤)は、冷感タイプ温感タイプに分かれているのはご存知ですか?
両方とも湿布自体に水分を含んでいるので、貼った直後はヒンヤリするのに変わりはないのですが、貼った後に徐々に温かくなってくるのが温感タイプとなります。
 
それぞれのタイプのおおまかな特徴は次のとおりです。
冷感タイプ
メントールやカンフルなどを配合。
湿布(パップ剤)多くはこちらに該当します。
炎症性の痛みに使われます。
 
温感タイプ
トウガラシエキスやカプサイシンの誘導体を配合。
いわゆるコリなど血流が滞って起こる痛みなどによく使われます。
冬場などに冷たい湿布を貼るのが嫌いという方に使われることもあります。
 
温感タイプは、トウガラシ🌶エキスなどを配合しており、その血管拡張作用などにより局所を温めます。
トウガラシ🌶を使った辛い料理を食べると口の中がヒリヒリして熱く🔥なりますよね?それをイメージしていただくと分かりやすいかなと思います。
 
温感作用を発揮する主な成分は、トウガラシエキス中のカプサイシンとなりますが、合成したカプサイシン類似化合物であるノニル酸ワニリルアミドを配合する場合もあります。
 

ノニル酸ワニリルアミド

※構造式は、KEGG DRUG Databaseより引用
 
こうして比べてみるとカプサイシンノニル酸ワニリルアミドはかなり構造が似ていることが分かりますね。
 
カプサイシンとに関しては、農林水産省のサイトに詳しく紹介されていますので、こちらをご確認ください。
 
カプサイシンに関する詳細情報(農林水産省
 
温感タイプには
▶︎トウガラシエキス
▶︎ノニル酸ワニリルアミド
のどちらかが配合されているので、製品名だけで判別が難しい場合は、成分を見てみるのも一つの手だと思います。
最近ではテープ剤に配合したものも増えてきています。
 
【参考】湿布(パップ剤)・テープ剤の違い
湿布(パップ剤)
膏体部分(薬剤を含んだ部分・粘着部分)に厚みがあり水分を多く含んでいる。
 
テープ剤(プラスター剤)
膏体部分(薬剤を含んだ部分・粘着部分)が薄く水分をほとんど含まない。粘着性に優れ剥がれにくい。

 

温感タイプ(医療用医薬品)一覧

 

医療用医薬品で温感タイプ湿布(パップ剤)・テープ剤をまとめてみました。
 
トウガラシエキス配合
 
ノニル酸ワニリルアミド配合
 
フェルビナクパップ70mg「タイホウ」』の販売終了で、フェルビナク温感タイプがなくなってしまいますが、他の成分では温感タイプの選択肢はまだ残っているようです。
 
医療用医薬品のフェルビナク温感タイプはなくなるけど、一般用医薬品で探してみるという手もあるのでは🤔ということで、少し探してみたいと思います。
 
では、続きはまた次回とさせていただきますね( ^_^)/~~~

 

☆ランキング参加しています☆

にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ
にほんブログ村

PVアクセスランキング にほんブログ村